千歳舞う古墳の水面渡り鳥
※履中天皇陵という古墳の真ん前に居を構えていたことがある。
履中天皇陵は、五世紀前半に造営された日本で三番目に巨大な古墳だ。
お堀に囲まれた巨大な森は、四季を通じて眼を耳を楽しませてくれた。
その頃の私は、フリーで仕事をしていた時期で、
春の山桜は、仕事に疲れた眼を癒してくれた。
夏の蛙の声は、「仕事あげたいんやけど、このご時世やろ」と
言われはじめた耳を慰撫してくれた。
秋になり渡り鳥が増えはじめたとき、
雁の声しか聞いていない自分がいた。
渡り鳥が起つ前になんとかしなくては、
そう思うのだがベランダに出て昼からビールを呷った。
千年以上も前から毎年毎年やってくる渡り鳥に、
やることがずっとあってええねと小さく思った。
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