※中学の同級生でカトウという奴がいた。
当時、電車通学をしていたのだが、
カトウと僕は隣り駅だったこともあり、
一緒に通学することが多かった。
カトウは独特の感覚をもった奴だった。
まずはじめにカトウが僕に言った言葉。
「オレをジミーと呼んでくれ」
まいったなあと思った。変な中学にきてしもたと舌打ちした。
わざわざ中学受験したのに、よりにもよってなんで
こんな奴に話しかけられたんやろう。
そもそもジミーってなんやねん。
お前エテコみたいな顔してるやんけ。
「ジミー言うたら、ジミー・ヘンドリックスやんけ」
またわからんこと言うてる。こいつ頭に虫わいとるで。
当時の僕はまだロックの洗礼を受けておらず、
ジミヘンのことなど知らなかった。
カトウは早熟だったといえる。
「ジミー・ヘンドリックスゆうたら有名なギターリストやんけ。
お前、知らんの?」
エテコ顔のしたり顔のカトウに殺意が湧いた。
が、出会って間のない間柄。
僕は我慢して尋ねた。
「ほんならお前、ギター弾けるんけ?」
カトウは当然と言う顔でこう答えた。
「弾かれへんわ、そんなもん」
僕は線路にカトウを突き飛ばした。
2 件のコメント:
今日は「加藤」さんですな(笑) 次回は「尾藤」さんかな??
ほんまや「○藤」さんシリーズになってる。
本人は全く意図していない偶然の産物です。
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