PTC(過去こそが美しいのじゃと杖を曳く会)から
秋深まる某日、戦後と昭和の残影を我らが目にとどめるべく、詩情溢れる近場の競輪場へ杖を曳こう。日時、訪問地に関しては10日につめる。厳重な心構えをあげる。
・服装は目立たぬものを着用のこと(灰色の作業着などがよい)。我々の普段着は、現地人にはバブルで成り上がった金満家、または旧華族の末裔に映り、悪さをされる。
・車券購入時には二千円札、五千円札、万札は使わぬこと。他人を蹴落とし大成功を収め巨万の富を得た悪党だと、恨みを買う。
・穴場の女性従業員には無理をしててでも悪態をつく。従業員に人権などを認め、ふつうに接していると、「てめえ、さしずめインテリだな!」とからまれる。
・積極的にツバを吐き散らすこと。美化の概念が世間と違い、「場内の美化にご協力くださあ~い」などと放送があると、なぜか現地人は一斉にツバを吐くので、同化すべし。
・懸命に走る選手には、「バカヤロー、そんなに金がほしいのか」と声援を送ること。勝利者には「てめえ、よけいなことしやがって」が称賛になり、負けた選手には「死ね、コノヤロー」が励ましになる。
・当日、気温が下がり肌寒いと、場内各地で焚き火をする現地人がいる。暖まる場合、積極的に世の中を呪う言葉を吐き散らすこと。でないと、順調な人生を送る輩だと思われ、暖房費を請求される。
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