柿をむく君の手首のほくろ知る 牡丹氏吟
好きな女の人が果物をむいている、その手元をボンヤリと眺めているのは、男にとってかなり至福な時と言えます。
「あっ、この子、左の手首にちっちゃなほくろがあったんだ」芥子粒のように小さなほくろを見つけたときは、何か自分だけが知り得たような、少し得意な気分になるのです。そして・・・
上の句は、申し訳ないのですが、句会では選ばなかったものです。それは、私の拙句「柿の皮はらりと剥(す)ける女(ひと)だった」と同じシチュエーションでありながら、遙かに色気のある、素敵な句を書かれてしまったことに対する嫉妬心があったのかも知れません。さもしいものです。
今回の句会、マドンナ旋風が吹いていたようです。男の作った句・女の作った句ということについて、深く考えさせられた句会でもありました。
1 件のコメント:
詠む人、読む人、によって、いかようにも変化するようなつづきのある句を、これからも作っていきたいな、とおもいます。
光栄極まりなしです。鈴懸賞、ありがとうございます。
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