2009年12月11日金曜日

百円玉記念日


百円でたこ焼き十個冬笑顔



僕は30年来通っているたこ焼き屋さんがある。

いまは大阪を離れたたこ焼き不毛地帯にいるので、

年に一度くらいしか行けてはいない。


自宅兼店舗の小さなお店だ。

昔はおばちゃんひとりでやっていたが、いまは定年退職したご主人も

いっしょに並んで焼いている。

小学校3年生の時にはじめて行った僕。

不惑を越えて懐かしさで行く僕。

僕はずいぶん変わったが、変わらないものがある。

たこ焼きの値段である。

いまも昔も、10個100円。


僕はおばちゃんに尋ねる。なんで値上げせえへんの?と。

「たこ焼きは子どものもんやろ。

 少ないお小遣いで買ってくれるもんやろ。

 値上げなんかでけへんわ」

おばちゃんは続ける。

「なにより毎日子どもらが来てくれるのがうれしいねん」

そう言っておばちゃんはニカッと笑う。


心意気という言葉が、ぽっと頭に浮かんだ。

俳句

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1 コメント:

鈴懸 さんのコメント...

小学五年生の教科書に載せたい文章です。